30坪を40坪に感じられるプランに。
LDKは南側一面に窓が設けられ、外の景観を内側に取り込んでいる。
リビングの床とレベルを合わせたウッドデッキは、さながらもう一つのリビングのようだ。
アウトドアが好きな二人は、ウッドデッキとできれば薪ストーブのある暮らしがしたいと村岡組デザインの村岡さんに相談していた。
見つかったのが、約83坪の広さと豊かな自然に恵まれた土地。
建ぺい率が低いというハードルのあるエリアではあったものの、「将来的には夫婦二人の暮らしになるわけですから、必要最低限の大きさでいいです、と村岡さんにはお伝えしていたんです」と妻のYさん。
Tさんも「薪ストーブもできれば導入したかったので、お隣とは少し半れているほうがベターかなとも思いました」という。
さらに、村岡さんが「30坪を40坪に感じられるプランにしましょう」と提案したことが後押しとなった。
土地を決める段階で住まいに求めるものが明確だったT邸のプランは「ほぼ最初に提案していただいたものから変わっていない」とTさん夫妻も笑顔で口をそろえる。
市外からの転入を機に家づくりをすることにしたTさん夫妻。
「私がアレルギー体質なのか、内覧会で新築の家に伺うと、臭いが気になったり、目がかゆくなったりすることがあったんです」とTさん。
「村岡さんから、自然素材を使った住まいが健康や環境にいいだけでなく、長い目で見たときにメンテナンスがしやすいことや、環境工学的なアプローチで、機械に頼り過ぎずに自然の力を利用することで省エネにも配慮できることなどを聞いて合理的だなと思ったのが決め手になりました」とTさんは家づくりを振り返る。
「いい家をつくってもらったので、毎日たのしいなと思いながら暮らしています」とほほ笑むTさん夫妻の和やかな空気が、住まいの満足度を表しているかのように感じられた。